ナイトミーティング

  • ナイトミーティングのお知らせのPDFファイルはこちら
日時: 2010年6月21日(月)18: 30 〜 20:30
(プログラム編成の都合で開催時間は変更される可能性があります。)
会場: 10号館 当日、セッション(テーマ)別に用意された会議室をご確認下さい。
会費: 2,000 円 (3,000 円)
(注)( )内は当日受付の金額であり、会員、非会員、学生の区別はありません。
  • ナイトミーティングのみの参加はできません。討論会への参加申し込みをお願いします。
  • 参加者には弁当と飲み物を用意しています。
  • 準備の都合上、当日の参加登録は15時で締め切らせて頂きます。

恒例となりましたナイトミーティングを今回も開催します。昼間の学会発表とは異なった雰囲気で最新の情報にふれたり、語り合いましょう。新たな仲間作りにも絶好の機会となるでしょう。テーマ担当の先生方の御努力により、興味深い11セッションを設けることができました。皆様の積極的な御参加をお待ちしています。

セッション番号(テーマ)と概要

セッション番号 テーマ 担当者 概要
古くて新しいPCB分析 渡部真文(国環研) 既に40年以上も前から存在するPCBの分析法。その後の分析機器や前処理方法、標準品の発展に伴い様々な手法が確立され、PCBは既にクラシックな環境汚染物質かもしれません。しかし、最近「絶縁油中の微量PCBに関する測定方法マニュアル」が公表され、俄かに(?)再度脚光を浴びています。今回は、絶縁油中の微量分析を中心に、PCB分析に関する疑問点・問題点・難点(?)などを、楽しく活発な雰囲気で意見交換する場を提供できればと考えています。皆様の参加をお待ちしています。
製品中化学物質分析の現状 大井悦雅(鞄津テクノリサーチ) 2003年欧州連合より「廃電気電子機器指令(WEEE)」及び「電気電子機器に含まれる特定有害物質の使用制限に関する指令(RoHS)」が正式に公布されています。またそれ以外にもELV指令など様々な規制が設けられています。最近では新規POPs追加物質として登録されるPFOS類もEU規制が始まっています。これら製品中化学物質のGC/MS及びLC/MS分析による測定方法を中心に、現状の対応について経験交流を行います。初心者の方の疑問にもお答えできるよう準備しております。どうぞご参加ください。
化学物質の検索・同定技術の進展 吉田寧子(鰹Z化分析センター) 環境中に排出される化学物質の検出・定量技術は、測定装置や前処理技術及び解析技術の発展と共にハイスループット・高感度・高選択性・高精度な分析法を実現してきました。今回は飛行時間型質量分析装置(TOF-MS)を用いた精密質量分析に焦点をあて、化学物質のスクリーニング法や同定技術がどのように進展しているのか、さらにその先の可能性についてもざっくばらんに語り合う場にしたいと思います。経験の有る方も無い方も、疑問・質問・興味があれば、是非ご参加下さい。
新規POPs(Persistent Organic Pollutants)のモニタリング手法 高澤嘉一(国環研) 昨年5月に開催されたCOP4にて新規POPsの追加が決定されました。今後も新規POPsは増加する可能性が高いことから、分析値の信頼性の担保された迅速且つ安価な多成分モニタリング手法のニーズは増す傾向にあります。本セッションでは、POPsおよびPOPs候補物質のモニタリング手法を採り上げ、海外の情報を含めながら現状における課題と解決策、将来的な方向性などに関して情報共有ならびに意見交換を進めたいと考えています。
WET(Whole Effluent Toxicity)という新たな排水管理手法 鑪迫典久(国環研) 日本でもWETシステムを導入に関する検討が始まりました。今まで日本では馴染みのなかった考え方ですが、海外では既に広く認知され、実行されています。韓国では2011年1月1日に施行開始されます。規制の色合いが強いWETですが、研究テーマはまだまだあります。さらに新技術の開発だけではなく既存技術のWETへの応用も考えなくてはいけません。何ができるか、なにをすべきか若い自由な発想でブレインストーミングをしませんか。
医薬品類とパーソナルケア製品(PPCPs)の環境リスク評価と管理 山本裕史(徳島大院) PPCPsは,低濃度で生理活性を有するようにデザインされた物質として注目され,近年水環境中からの検出例が急増しています。モニタリングデータが徐々に増えている一方で,依然としてその水生生物などに対する生態影響や環境中での残留性や蓄積性などの詳細な動態には未解明な点が多く,検出値の意味するところも不明のままです。さらに,PPCPsはわれわれの健康保護・増進などのベネフィットも多く,医薬品類については法規制の枠組みの違いなどもあって,従来型の環境リスク評価・管理手法にも限界があることが指摘されています。このミーティングでは,分析上の問題にとどまらず,以上を踏まえて環境中PPCPs研究の今後の展望・方向性について率直な議論ができればと思います。
PFCs(Perfluorocarbons) の発生源、環境動態、リスクに関連して 西野貴裕(都環科研) 現在、国内及び海外の多くの機関で大気、水環境などを対象にPFCsの研究がなされていますが、内容は環境実態、発生源追跡、環境動態など多岐にわたっています。この場では、数名の方にそれぞれの研究に関して情報を提供していただき、それらを踏まえ、みなさんで、ざっくばらんに情報交換をしたいと考えています。情報提供をしていただける方がいれば、ぜひ私の方(nishino-t@tokyokankyo.jp)にご一報ください。また、研究の進め方や分析法など皆様の抱えている課題についても話題にしたいと思います。
環境ホルモン問題、その後の進展 堀口敏宏(国環研) 1997年〜98年にかけて大きな社会的関心を集めた環境ホルモン問題。しかし、ヒトへの環境ホルモンの影響は認められないとした"幕引き"を経て、今や報道などを通して環境ホルモンを耳にすることはほとんどなくなりました。一方、「本当にヒトへの影響はないのか?」、「環境ホルモン問題はどうなった?」という市民からの疑問も寄せられます。いくつかの国内学会では環境ホルモン問題を整理・再評価する試みもあり、国際会議ではなお重要なトピックの一つです。環境ホルモンを巡る最近の情報を交えて意見交換をしませんか。
農薬問題あれこれ 清家伸康(農環技研) 一言で"農薬問題"といっても多種多様な問題があります。例えば,作物残留に端を発した食の安全・安心の問題,農耕地からの流出,そして,農薬が多種多様の分子構造をしていることに起因した分析の難しさなど,数え上げればキリが有りません。特に最近は,残留基準値や無登録という言葉に代表されるように,法律の改正に右往左往しているのが現状だと思います。多種多様な分野や立場の方々に参加していただき,各自抱えている問題の整理や解決が出来たらいいなと思っています。
10 越境汚染を捉える 大場和生(名古屋市環科研) 越境汚染は酸性雨に関してかなり研究されていましたが、近年、光化学オキシダントや他の汚染物質についても注目されています。それでは、その実態はどうでしょうか。定量的な寄与はどの程度、流跡線解析はどうするの、モデルと実測の整合性は、など疑問・相談を含めた議論の場にしたいと考えております。どうぞご参加下さい。
11 微量元素・重金属研究の環境化学的挑戦〜存在形態など系統的理解からのアプローチ〜 渡邉泉(東京農工大院) 巨大な利用量と高い残留性をもつ微量元素は、近年"レアメタル"のキーワードで資源確保の分野で注目を集めていますが、いまも我が国におけるトップレベルの"汚染物質"です。その生態影響を予測するとき、基本的な化学反応や元素間の挙動の違いを系統的に理解するためには各環境における存在形態の把握が不可欠で、こうした理解がひいては動態把握・リスク評価のうえでも重要となります。今回は、広島大学の高橋嘉夫先生、東京大学の中島典之先生に話題提供をお願いし、微量元素の存在形態を考慮した研究に、どのような戦略が有効か、環境科学の中での方向性について、自由な意見交換ができればと期待しています。"微量元素"の文字にピピッときたみなさん、御参加をお待ちしています。
(注)各セッションの要点に変更はありませんが、テーマ名等は討論会までに変わることがあります。